1-1-2 AIのレベル分類

人工知能は、実は“4段階”で育ってきた

AIは、最初は言われた通りに動くだけの子だった。
次に知識を詰め込まれ、やがて経験から学び、そして今は「何を見るか」まで自分で決める存在になった。
その歴史を追ってみましょう。

① 単純な制御プログラム

「言われたことしかできない素直な子」

これが、いちばん原始的なタイプ。
「もしAならBをしなさい」というルールのかたまり。

たとえば:
・温度が28度を超えたら冷房ON
・信号が赤なら止まる

全部、人間が先に決めた通りに動くだけ。学ばない。考えない。決められた道しか歩けない。

分岐の多い紙芝居を、最初から最後まで台本通りに読むだけの存在。
まだ“知能”というより「自動装置」に近いのです。

② 古典的な人工知能

「知識はあるけど、融通がきかない秀才」

次の段階では、専門知識・ルール・推論の仕組みを大量に入れて、それっぽく考えるAIが登場します。
医療診断システムや将棋プログラムの初期型がこれにあたります。

特徴は:
・知識は人間が手作業で入力
・ルールも人間が作る
・想定外に弱い

頭はいいけど、マニュアル外に出るとフリーズするタイプ。
賢そうではあるけど、まだ自分では成長できません。

③ 機械学習

「経験から学ぶようになったAI」

ここで初めて、AIは「自分で学ぶ」ようになる。

人間がルールを全部書く代わりに、大量のデータを渡して、正解も一緒に見せて、「あとは自分で傾向つかんでね」と言います。
するとAIは:
・こういう特徴のときは○
・こういうときは×
というクセを見つけ始める。これが機械学習。

つまり、経験(データ)からパターンを覚える
問題集を何千冊も解いて、解き方を体で覚えた子。

④ 深層学習(ディープラーニング)

「特徴すら自分で見つける天才型AI」

機械学習の進化版で、なんと「何を見るべきか」すらAIが決めるのです。
深層学習は「知らんけど勝手に重要ポイント見つけた」。
つまり、画像を見るAIだと、「このかたちがたくさんでてくるなあ…これは重要っぽいなあ…この違いで分類しよう!」。
音声も文章も同じです。

この技術のおかげで、顔認証・自動翻訳・会話AI・自動運転が一気に現実になりました。
先ほど具体例で出した、ChatGPTやAlphaGoも、この仲間。
これはもう、人間が教えなくても、自分で“世界の見方”を作るAIですね。

G検定で出てくるAIは、ほとんどがこの「深層学習」の世界。
でも、その土台には、単純な制御から始まった長い進化の物語があるのです。