パニック障害への寄り添い

日々

パニック障害のわたしに、彼女がしてくれること

わたしはパニック障害を患っています。
他にうつ病、強迫性障害も併発しています。
今日はパニック障害について書きたいと思います。

広場恐怖、と言うと、ひらけた人の多い場所が怖い、と勘違いされるやもですが、そうではなく。
電車や映画館、美容院や歯医者など、「逃げられない場所」にいると、不安が増幅し、パニックを起こします。

「逃げられない場所」イコール「絶対に具合が悪くなってはいけない場所」です。
たとえば電車。いったんドアが閉まってしまうと、次の駅に着くまで降りられません。
そこで具合が悪くなったらどうする? 吐いてしまったら? 満員電車で、どれほど迷惑をかけるだろう?
そう思うと、心臓がばくばくといいだし、吐き気がつきあがってきて、目がかすみ、凶悪な不安感で体中がいっぱいになり──窓ガラスに体当たりして、外に飛びだしたい衝動に駆られるほどです。

わたしはこうしたパニック発作を、電車で繰りかえした結果、電車に乗ることができなくなりました。
電車を見るだけで、動悸がする。ドアが閉まるところを想像するだけで、不安感が爆発する。
特に、体調の悪い日は、遠眼に駅を見るだけでうずくまりたくなります。

こうした回避行動をとることはよくないのですが、うつ病、強迫性障害も併発し、体も心もどん底であったため、どうしようもなく、電車を避け続けて今に至ります。

移動は徒歩かタクシー。
35℃を記録する、残暑厳しい日に、30分も歩けば、汗びっしょり、へとへとになります。
ちょっと街に出るだけで、往復4000円の移動費は、痛いです。

都子さんが「街に買い物行こうかな」と言うと、デート大好きなわたしは、「一緒に行きたい!」と挙手するのですが。ちょっと待てよ、都子さん一人なら、電車に乗って涼しく安く楽に移動できるぞ。
「……ごめん、やっぱりいい」「なんで?」「電車で行く?」「なんで? 一緒に歩いていこうよ。楽しいよ」都子さんはこんな風に、自然に言ってくれる人です。
汗でぐしょぐしょになっても、移動だけで疲れ果て、テンションを下げているわたしを見ても、「るかと一緒に歩くだけで楽しいよ」と言いきかせてくれます。

「なんでそんな優しいの」と何度泣いたかわかりません。
「私は優しくないよ」と都子さんは笑います。

パニック障害患者との付き合い方として、これが正しいとは言えません。
先述したとおり、回避はよくないのです。それならば、一緒に電車に乗ろうと促し、暴露療法に取り組む方が正解なのかもしれません。
それでも、わたしにつきあって、一緒に歩いてくれる都子さんの存在は、わたしのなによりの、精神安定剤だなあと思うのです。

あなたはわたしのトランキライザー!
と言っては、都子さんと二人で笑い合う、そういう時間が愛しいです。

Lucaのプロフィール
るか

女性で、同じ女性の恋人とともに暮らして17年。
現在進行形の日記、過去をしのぶ想い出などを書いています。

ネット恋愛で行き詰まっている……
同棲生活がうまくいかない……
同性愛者のことを理解したい……
そんな方々に、ちょっと足をとめてもらえるブログを目指しています。

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