今日のデートも、手をつないで
都子さんとお寿司を食べに行ってきました。
好きなものを少量ずつ食べられる回転寿司は、るかにとって安心安全な場所です。
お恥ずかしい話ながら、わたしは小食で偏食なのです。
今日は、回転寿司三皿と、都子さんに分けてもらったおうどんをいただきました。
サーモン、甘エビ、軍艦巻き。おいしかった。
おうどんも、天かすが独特で、おいしかった。
帰りに、アイスを買って、食べながら帰りました。
暑いねーって言いながら、手をつないで歩きます。
これだけで楽しいねーって笑いながら歩きます。
わたしと都子さんは、外出するとき、いつも手をつないでいます。
暑い日、汗でぺたぺたしても、笑いながら手をつないで。
手つなぎ成功の秘訣は……
思えば、つきあうようになって、最初の頃。都子さんは手をつなぐの、拒んでいた。
電車で揺れるから、はい、て手をさしだしても、ぷいってされた。
ヒールの高い靴を履いていて、煉瓦敷きの道を歩きにくそうにしていたから、手をさしだしても、ぷいってされた。
都子さんはクールビューティです。冷静で、おもねるということをしません。(そこも格好良くて好き!)
でも、慣れるとよく笑うし、とてもとても優しい。
大好き。だから、手をつないで歩きたい!
わたしは諦めなかった。都子さんと手をつなぎたかった。
何度ぷいっとされても、へこたれず、手を差しだしつづけた。
手つなぎ成功の秘訣、それは、根性!
でも、やみくもに手をさしだすわけじゃなくて。しつこくならないように、デート3回につき1回の割合で、トライしてみる。
エラーをしても根性! クールな貴女が好きだから、ぷいっとされても、ご褒美です!
何度目かのトライアンドエラーで、都子さんがわたしの手をとってくれたのは、テーマパークにて、でした。
甘い夢の世界を一緒に歩いていたからかな。
相変わらず冷たく整った顔で、こちらを見ることもなく、でも、差しだしたわたしの手を握ってくれた時、心臓が爆発するかと思いました。
うれしかった。
それ以来、都子さんはわたしと手をつないで歩いてくれるようになります。
旅行で知らない土地を歩くときも、近所のスーパーに買いだしに行くときも、いつだって手をつないで歩く。
暑い日には、汗でぺたぺたするねー、って軽く握って。
寒い日には、わたしの手を包みこみ、あたためてくれる。
次のデートも、その次も、ずっとこのまま。
おばあちゃんになっても、手をつないで歩いてゆくんだろう。

